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No.0415
] 2005/5/11
No.0414「連載「エサ箱日誌」第69回」へ
No.0416「連載「エサ箱日誌」第70回」へ
被写体は「背中チャックで寝転ぶクマ」。
GBA『リラックマな まいにち』
■ロケットカンパニー/イマジニア■GBA■2005年4月28日発売■観察型アクションゲーム■5,040円(税込)■1人用■
★★★
リラックマというのは、オリジナルキャラクタ商品を製造販売するSan-X社の人気キャラクタで、世間ではかなりの人気を博しているという(今
公式サイト
を見て知ったんだけど、英文表記は「Reluxuma」らしい)。
私は、こういうファンシー(とあえて言ってしまうが)なマーチャンダイズ用のキャラクタとしては、サンリオの「ハローキティ」や「シナモン」のような「かわいさ」「人畜無害さ」こそが王道であると思っていたので、このリラックマがこれほどまで世間に受け入れられるというのは非常に意外であった。
このリラックマが、ハローキティのようなキャラクタと根本的に異なる点は、「(非常に怠惰でだらだらした)自我がある」ということと、「本当はクマではなく着ぐるみらしい(背中にチャックがあり、水玉柄の裏地が見えることがある)」ということである。リラックマは基本的にいつも寝転がっていて、寝転んだままお菓子を食べ、起き上がるのも他人の手を借りようとし、丸めたティッシュをゴミ箱に投げ捨てようとして失敗したりする。従来のファンシーなキャラクタ像からすれば、まさに規格外である。
例えば
ハローキティ
のプロフィール(イギリス出身、身長がリンゴ5個分、好きな言葉は「友情」)、
リカちゃん
のプロフィール(父親が音楽家で母親がデザイナー、本人はあわてんぼうな小学5年生)といった「理想のキャラクタ世界の住人」ぶりから考えると、リラックマの立ち位置は真逆。身も蓋もない、本音丸出しのキャラクタである。
こうした「身も蓋もなさ」に加えて、「実は着ぐるみかもしれない(=理想のキャラクタ世界の住人ではない)」という点が、従来こういったキャラクタにハマりたくてもハマれなかった人たちの障壁(どんな障壁かはあえて書かないけど)を取っ払い、これほどの普及につながったのではないかと私は思う。
そんなリラックマがついにゲーム化された。『リラックマな まいにち』は、ごろごろ寝転んでいるリラックマの挙動を逐一写真に収めるというゲームである。「写真に収める」というと『
ポケモンスナップ
』や『
激写ボーイ
』のような名作を予感させるが、本作品は残念ながらこれらの作品にはさすがに及ばない。とはいえ、出来はなかなかいい。リラックマが好きで普段あまりゲームをしないような人ならけっこう満足できそうな内容となっている。
全部で40種類ある特定のリラックマのポーズを写真に収めるのがゲームの目的である。例のたたずまいでだらだらしているリラックマを観察しながら(ファンの方にはここがツボであろう)、撮影可能なポーズを取ったらシャッターを切る。ただし、特定のアイテムが必要なポーズや、ある時間にならないと取らないポーズなどがある。
本作品で最も「ゲーム」的なのは、アイテムを手に入れるための4種類のミニゲームである。ティッシュ拾いゲームや『サイモン』的な音階記憶ゲームなど、いずれも敷居は低い。クリアする事により、いずれかのアイテムを1種類取得することができる。
ドット絵で描かれた画面中のリラックマは常にだらだらと動いており、ここにかなりの枚数が費やされている。他媒体で展開しているリラックマのイメージを裏切らない出来である。ゲームとしてはあまりにも素っ気ないが、リラックマというキャラクタを愛でるためのツールとしてはかなり良く出来ている。星3つにさせて頂いたが、ファンの方には星4〜5つでも良さそう。でも一般のファンがグッズとして買うには値段が高い。私は1980円ぐらいが適価だと思う。
それにしても、こんな自堕落なキャラクタがメジャーになるとは、日本も変わったものである。夏目房之介氏の言い回しを借用すると、マーチャンダイジング・キャラクタ界も思春期を経て青年になってしまった、ということなのだろうか。もしかしたらもう中年か。キティはもう三十路過ぎ(1974生まれ)だもんなあ。
(モリサワジュン)
(C)2005 Rocket Co., Ltd.
【関連リンク】
●【12%OFF!】GBA『リラックマな まいにち』(amazon.co.jp)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?path=ASIN/B0008F0WTG
●ロケットカンパニー『リラックマな まいにち』公式サイト
http://www.rocketcompany.co.jp/kuma/
●San-Xネット「リラックマ」公式サイト
http://www.san-x.co.jp/relaxuma/top.html